研究の目的と背景
恋愛関係において、パートナーへの共感は非常に重要です。
今回の研究では、パートナーとお互いの悪いところを指摘しあった時に、どういう感情に共感すれば関係をより良くできるのかを研究しました。
研究方法
研究のタイプ | 観察研究 |
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実験対象 | 交際期間が平均3年ぐらいのカップル111組 |
実験概要 |
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研究結果
- パートナーの表情から悲しみ、恥ずかしさ、罪悪感などの感情を読み取れた場合、次のような効果があった
- ふたりの関係性は強くなる
- 改善点を受け入れる可能性も高くなる
- パートナーの表情から怒り、軽蔑などの感情を読み取れた場合、次のような効果があった
- ふたりの関係性は弱くなる
- 改善点を受け入れる可能性も低くなる
- 悲しみ、恥ずかしさ、罪悪感は、相手の気持ちを気づかうシグナルとして相手に認識される。
- 怒りや軽蔑のような感情は、相手にとっては支配的なシグナルとして処理される。
考察
今回の研究はカップルを対象に実験を行いました。
しかし、この実験でわかったことは恋愛関係に限らず、家族や友人、同僚などにも応用できます。
もし誰かに問題点を指摘する場合、もしくは指摘される場合、以下のようなことに気をつけてください。
そうすれば関係性を良好に保つことができるでしょう。
- 関係を壊さずに恋人や家族、友人の悪いところを直してもらう方法
- 相手の問題点を指摘するときに、恥ずかしさや罪悪感といった感情を隠さない。
- 一方、相手の問題点を指摘するときに、怒りや軽蔑の感情は表に出してはいけない。
- 恋人や家族、友人から自分の悪いところを指摘された時に関係を壊さずに対処する方法
- できるだけ相手の悲しみと恥ずかしさにフォーカスする。
- 羞恥心や罪悪感を表に出しながら相手の指摘に対して応答する。
リファレンス
参考論文 | Bonnie et al., 2020 |
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研究機関 | University of Rochester et al. |
掲載ジャーナル | SAGE |