人はどんな時にメディアの主張が偏っていると感じるのか
人がメディアの主張が偏っていると感じるのは、その人が関心を持った問題についてメディアが報じた時です。
特定の問題に関心を持つと、人は、バイアスが実際に存在するかどうかにかかわらず、どこにでもメディアの偏見を感じる傾向があります。
メディアの主張はどう偏っているように見られやすいのか
人がメディアの主張が偏っていると感じる時、たいていの場合、その主張が自分とは反対の立場に有利になるよう偏っていると感じてしまいます。
また、中立の考えを持った別の人がそのメディアの主張を見ると、その人が反対の立場に立つよう説得してくるだろうと考えてしまいます。
なぜメディアの主張が偏っているように見えるのか
今回参考した研究によると、メディアの主張が偏っているように見える理由は、次の2つです。
- 主張には白か黒しかないという思い込みがある
人には、自分の主張と同じ主張でなければ、それ以外の主張は全て自分と敵対する主張に偏っているとみなしてしまう傾向があります。
つまり、白でも黒でもないバランスの取れたグレーの主張をすると、反対派の主張として解釈されてしまうということです。 - メディアの主張にはグレーの部分がある
そもそも全ての問題が白か黒かをはっきりできる問題という訳ではありません。
しかし、人は特定の問題に対して主張を持つと、相手の主張と自分の主張の一致しているところではなく、一致していないところに焦点を合わせてしまう傾向があります。
その結果、グレーの主張の部分があると、その主張は反対派の主張と解釈されてしまうのです。
参考にした科学論文
研究機関 | Stanford University |
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研究が発表された年 | 1985 |
引用元 | Vallone et al., 1985 |