早く確実に痩せる方法(University of California et al., 2013)

ダイエット

今回のテーマは早く痩せる方法です。
今回紹介する早く痩せる方法は、睡眠不足を解消することです。
多くの人が簡単にできることですが、早く痩せるのに大変効果的です。
また、実は、睡眠不足は早く痩せたい人が最も避けるべきものの一つです。
それでは、なぜ睡眠不足を解消すると痩せられるのかについて、最新の研究結果を3つ紹介します。

  1. 睡眠不足になると高カロリーの食品を欲してしまう
  2. 睡眠不足になると、空腹感が増して、食べ物を皿に盛る量が増える
  3. 睡眠不足になると、買い物でより高カロリーなものを買ってしまう

睡眠不足になると高カロリーの食品を欲してしまう

睡眠不足と肥満がリンクしていることは既に明らかになっています。
しかし、睡眠不足が食欲を制御する脳のメカニズムに対してどのような有害な影響を与えるのかは明らかになっていません。
そこで、この研究では、睡眠不足が食欲を制御する脳のメカニズムに対してどのような有害な影響を与えるのかを調査しました。
この研究では、24人の参加者の脳を、睡眠が十分に取れている場合と取れていない場合の両方の場合に、スキャンしました。
結果は以下の通りになりました。

  • 睡眠不足になると、自制心を司る脳領域の活動が鈍化する。
  • 睡眠不足になると、欲求に従って行動するための脳領域の活動が活性化する。

つまり、睡眠不足になると、人は自制心を損ない、痩せるために取るべき理性的な判断ができなくなり、食べたいものを食べまくってしまいます。
睡眠不足になると、高カロリー食品をより欲してしまう理由はこの研究結果によって説明できます。
またこの研究によると、高カロリー食品を欲する程度は、自分がどのくらい睡眠不足を感じているかの主観によってされます。

参考にした科学論文

研究機関University of California
研究が発表された年2013
引用元Greer et al., 2013

睡眠不足になると、空腹感が増して、食べ物を皿に盛る量が増える

次に紹介する研究では、次の観点で調査を行いました。

  • 睡眠不足になると、皿に食べ物を盛る量が増えるのか
  • 睡眠不足になると、空腹状態にどのような影響があるのか
  • 睡眠不足になると、食べるものに変化があるのか

この研究では、16人の男性を8時間睡眠をとるグループと全く睡眠を取らないグループに分けて実験を行いました。
そして、その翌朝に空腹時と満腹時の両方の状態で、食事と間食のポーションサイズを測定しました。
さらに、空腹感とグレリンの血漿中濃度を測定しました。
その結果、次のことが明らかになりました。

  • 睡眠不足になると、十分睡眠できた場合と比較して、血漿中グレリン濃度が13%上昇し、空腹感が増す。
  • 睡眠不足になると、十分睡眠できた場合と比較して、食事を皿に盛る量が14%多い。
  • 睡眠不足になると、十分睡眠できた場合と比較して、お菓子を皿に盛る量が16%多い。

参考にした科学論文

研究機関Uppsala University et al.
研究が発表された年2013
引用元Hogenkamp et al., 2013

睡眠不足になると、買い物でより高カロリーなものを買ってしまう

最後に紹介する研究では、睡眠不足の状態でスーパーで買い物をすると、購入する食品の選択に影響があるのかどうかを調査しました。
この研究では、14人の男性を睡眠をとるグループと全く睡眠を取らないグループに分けて実験を行いました。
そして、翌朝、彼らは約50米ドルの予算を与えられて、高カロリー食品20品目と低カロリー食品20品目を含む40品目のうち、好きなものを購入するように指示されました。
食品の価格が実験結果に影響しないように、高カロリー食品の価格を都度変更して実験を行いました。
また、空腹による影響も小さくするために、参加者にはタスクの前に朝食を食べさせました。
その結果、睡眠不足のグループが購入した食品は、睡眠をとったグループよりもカロリーが9%多く、重さも18%重いことが分かりました。
この実験は、睡眠不足になると、購入する食品の選択にまで影響を及ぼすことを示しています。

参考にした科学論文

研究機関Uppsala University et al.
研究が発表された年2013
引用元Chapman et al., 2013

考察

従来、睡眠不足後により多く食べる傾向は、いわゆる空腹ホルモンであるグレリンの影響で起きていると考えられていました。
しかし、最新の研究によると、睡眠不足になると自制心を司る脳領域の活動が鈍化してしまうのが最も重要な原因であるようです。
つまり、睡眠不足にならないようにすれば、3つの研究結果で示したようなことにはならないのです。
なので、あなたがもし痩せたいのなら、睡眠時間を十分に確保することをオススメします。
そうすれば、不用意に食べすぎることを減らせるでしょう。
さらに、それだけでなく、痩せるために取るべき理性的な判断ができるようになるでしょう。
つまり、十分な睡眠時間が取れたら自制心をより保てるようになるので、痩せるために必要な運動などの活動をより実行できるようになるということです。

まとめ

  • 早く痩せるための有効な方法の一つは、睡眠不足にならないことです。
  • 睡眠不足になると、自制心が弱まります。
  • その結果、次のようなことが起こります。
    • 高カロリーの食品を欲してしまう
    • 空腹感が増して、食べ物を皿に盛る量が増える
    • 買い物でより高カロリーなものを買ってしまう
  • 睡眠時間を十分に取れれば、不用意に食べすぎることを減らせるでしょう。
    それだけでなく、自制心をより保てるようになるので、痩せるために必要な運動などの行動をより実行に移せるようになります。
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